かわいすぎるミャオ族ヴィンテージプリント。100年の時を越えて中国から。

あの日から3年半。
ニットデザイナー・中野とし子さんとの再会

今年4月に、久しぶりにお会いしたニットデザイナー・中野とし子さん。
3年半前「バッグを置いてごらんよ」と、主宰するニットカフェ「アブサラクリコ」(東京都国立市)の一角に、
気前よくスペースを貸してくださいまして、とてもいい経験ができました。
「ものをつくるということはね…」と、当時、出店経験が少ない私にさまざまな宿題とアドバイスをいただきました。
いまでもときどき、あのときの言葉はそういう意味だったのか、と思い出すことがあります。

中野とし子さんの公式ホームページ
http://toshikonakano.jp/

 

「子供とは年に一度しか会えない。
なんとかしてやりたいと思ったのよ」

昨年から中国貴州省三都という少数民族自治区に4度訪問し、
苗族(ミャオ族)水族(スイ族)布族(ブイ族)の女性たちに編み物を指導している中野さん。
「幼い子供を田舎に残し、出稼ぎにきている夫婦がいるの。聞けば子供とは年に一度しか会えない、と。
なんとかしてやりたいと思ったのよ。お母さんがニッターとして育てば、
私が賃金を払うことで自宅で仕事ができるでしょ」。

中国貴州省三都という少数民族自治区。中野とし子先生のニット講座の風景

中国貴州省三都という少数民族自治区。中野とし子先生のニット講座の風景

 

中野さんと村民の信頼関係なくしては
手に入らなかった布

三都へ足を運ぶほど村民とは絆が深まり、日本へ帰らないでほしいといわれるまでに。
ある日、秘蔵の布を見せてもらえることになり、薄暗い部屋の中にその古い型染布を見つけます。
注がれた酒は全部飲み干す、が中国式商談とよく聞きますが、
例に漏れず儀式を交わし(笑)「ようやく譲ってもらえたのよ」というのが、今回のバッグに使用している布です。
古いもので100年前、新しくても60年ほど前と推測されますが、
どれも保存状態がよく、洗ってもビクともしませんでした。

中国貴州省三都

中国貴州省三都

中国貴州省三都

中国貴州省三都

一枚一枚ていねいに洗浄して、ボニーバッグSサイズに仕上げました。

ミャオ族の古布をつかったボニーバッグSサイズ

グッドタイミングで出会った「藍印花布」
友人の縁結びで中国の藍染をゲット

さて、古布を手に入れてはしゃいだ私は、柄と柄の間に入れる無地の藍染を探しました。
ネットで検索してもなかなか見つからない。そんなとき、
グッドタイミングで友人が連れて行ってくれたのが

藍印花布・ギャラリー「わたなべ」(東京都自由が丘)
http://www.jiyugaoka-watanabe.jp/

藍印花布(らんいんかふ)とは、中国の伝統的な藍染め技術によって手作りされた型染布。
創業者の久保マサ(渡辺マサ)さんは、中国藍印花布を日本に普及させた女性で、
創業以来、中国南通市の工房で、国家級伝統工芸師(染め職人)によってつくられたものを扱っています。

通された古民家のアトリエに、山積みされた藍染。
どれも風格があり、触れると人の肌のようにしっとりしてやわらかい。
「それが本物の藍染ですよ」とは、店主の福原さん。
非売品のアンティークも見せていただき、贅沢な時間を過ごしました。
福原さんによれば、ミャオ族の古布に描かれた「にわとり」や「バラ」「太陽」は、
中国では縁起がよく、好まれる柄だそうです。

こちらのお店では、1970年代の藍染木綿と帆布を購入。
深い藍色が柄違いに並べた古布を、キュッと引き締めてくれます。
今回の展示会では、Sサイズが6点、Lサイズが5点登場予定です。

藍印花布わたなべ

藍印花布わたなべ

kibi-ru ACTION BAG展
 〜With a Torch〜
2019年6月26日(水)〜7月2日(火)
10時〜18時
初日は13時〜20時
、最終日は10時〜15時
所沢市東町13-29 H-CUBE東町 1F
「H-Gallery」

所沢駅西口から徒歩8分
くわしくは、
http://kibiru2024.xsrv.jp/kibiru/with-a-torch/