ワックスプリントを追ったドキュメンタリー映画
「Wax Print 2018」にハートがしびれる
5月4日(土)、ゴールデンウイーク中にでかけた東京・代々木上原の「ハコギャラリー」。
Karibu Afrika(カリーブ・アフリーカ / スワヒリ語で、アフリカへようこその意) 主催のイベントに参加しました。
お目当ては、アフリカンテキスタイル、ワックスプリントを追ったドキュメンタリー映画「Wax Print 2018」の上映会。
最高にいい映画でした。
心が震えました。
https://www.youtube.com/watch?v=TiN4DztRCVY
アフリカファッションの代名詞ともいえるワックスプリントですが
「そもそもワックスプリントは、アフリカンなのか?」という疑問を、あらゆる角度から探るストーリー。
作業工程や図案の意味、さらにそのルーツを、イギリス生まれのナイジェリア人である
Aiwan Obinyan監督がナビゲートします。
人々が創意工夫を重ね、
その国のオリジナルテキスタイルへと発展させていく
以前に、アフリカンテキスタイルは、インドネシアのバティックに由来すると本で読んだことがあります。
映画でもそれはとりあげられ、話は、中国やインドのろうけつ染にも広がります。
東南アジアの布を扱う私としては、かなり前のめりで見入ったシーンです。
戦争や貿易によって広がるテキスタイル文化。人々が創意工夫を重ね、
その国のオリジナルテキスタイルへと発展させていく様子は、とても興味深いものでした。
世間では「世界でひとつの〜」というフレーズをよく見かけますが、私はいつも疑問をもちます。
そのモヤモヤの原因が映画を通して見えた気がしました。
「オリジナルとはいったい何か?」。クリエイターにとっては、とても重要なテーマです。
映画から見えた、私なりのオリジナル基準
さて、映画の後半、「もし、私たちの先祖にメッセージが送れるならば、なにを伝えたい?」という
街頭インタビューがあります。多くの若者たちが口にする感謝の言葉。
その言葉に、胸が熱くなり、アフリカの真のパワーを感じました。
人を、自然を、先人たち敬うハートがその作品にあるか。
それが「オリジナル」であるかどうかの基準のようにも思います。
やさしさのリメイク
人の気持ちをつないでいく
昨年、縁あって私のところにきたワックスプリント。
友人の前田 宏平さんがケニアに赴任中、マトマイニ・チルドレンズ・ホーム(孤児院)への寄付として購入した布や洋服です。
前田さんは、帰国後に開業した雑貨店で販売していましたが、業務形態の変更により在庫が倉庫に眠ったままでした。
私はこれをいま福祉施設の仲間たちといっしょに、新しいバッグへと作り変えている最中です。
これが、今回の映画を観に行く動機でもありました。ますます制作に力が入ります。アフリカに尊敬の念を込めて。