「私を変えたテキスタイル」天国の山本まつよ様へ


私を変えたテキスタイル

どうしてkibi-ru ACTIONはエスニックなんですか、と聞かれます。
それは、フィリピンの織物を紹介する「ナヨン」と出会ってしまったから。

およそ7年前。ある男性が斜めがけしていたショルダーバッグがあまりに美しくて
「それ、どこで買ったんですか」と詰め寄り、販売元を(無理矢理)聞き出しました。それが「ナヨン」でした。

ナヨンは、都内のマンションの一室にありました。
通された部屋は、たくさんの本とたくさんの布であふれていて、さらに、となりの部屋には大量のかごが積まれていました。
布好き、かご好きの私にとって、あの日の興奮は、いま思い出しても鳥肌が立つほどです。

これらは、翻訳家、絵本研究家の「山本まつよ」さんのコレクションでした。
約60年前、仕事で訪れたフィリピンで「どうみても、われわれの世界のものではない」という数々の民芸品に出会い、
日本に知らせたいという一心で、長年にわたって集められたもの。

その山本さんが昨年11月にご逝去されました。98歳でした。

結局、一度もお目にかかることはありませんでしたが、
フィリピンの布を扱うときは「山本さんに叱られませんように」と、いつも肝に銘じて制作しています。

2016年6月に開催した「halo-halo CRAFT展」(東京阿佐ヶ谷)では、ナヨンの布を使ったバッグをはじめて披露。
山本さんを敬うお客様がたくさんお越しくださり、バッグを手に取りながら「あの布がこうなるのね、感動する」といわれました。
バッグで人を感動させられる!と知り、それから商品づくりに対する姿勢が変わっていきました。

今年はフィリピン展をまたやります(宣言!)
6年前の展示会からどれくらい成長できているのか、山本さんにも見ていてほしい。

最後に、山本さん不在のオフィスで、いつも布の説明や資料の提供、おいしいお茶を出してくださる青木さん。
本当にありがとうございます。また遊びにいきますね。

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